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お店がファンの“憩いの場”に! 新しいお客様も惹きつけるコミュニティの育て方

お店がファンの“憩いの場”に! 新しいお客様も惹きつけるコミュニティの育て方

今回は、Fuyasuからのご提案コラムです。お客様との関係を、お店と個人の「一対一」から、お客様同士もつながる「コミュニティ」へと進化させてみませんか?

「でも、常連さんばかりで盛り上がると、新規のお客様が入りにくくならない?」

そう感じられる方も多いと思います。私自身も出来上がったコミュニティに入っていくことは勇気のいることで、苦手ではあります。

しかし、熱心な常連さんの存在こそが、新しいお客様を惹きつける「強力なきっかけ」になる、という考え方もあります。このコラムでは、コミュニティを「閉じた内輪の集まり」ではなく、「新しいファンを惹きつける魅力的な場所」として育てるためのヒントを、いくつかの事例とともにご紹介します。


「仲間意識」を「開かれた魅力」に変えるという視点

人は誰でも、自分が所属するグループに愛着を持つ「内集団バイアス」という心理を持っています。これが熱心なファンが生まれる源泉ですが、一方で新規のお客様を寄せ付けないような、排他的な雰囲気を生むリスクも孕んでいます。

大切なのは、コミュニティの壁を高くすることではなく、風通しの良い空間を作ること。カジュアルで楽しげな雰囲気が外に漏れ出すことで、新規のお客様に「あの輪の中、なんだか楽しそうだな」と感じてもらう。これが、コミュニティを「開かれた魅力」に変える第一歩です。

「憧れ」と「安心感」を生む、ちょっとした仕掛け

では、具体的にどうすれば「開かれた魅力」を演出できるのでしょうか。ここでは、いくつかの企業の成功事例からヒントを探ってみましょう。

ヒント①:「限定」を「憧れ」に変える(スターバックスの例)

スターバックスの季節限定フラペチーノを想像してみてください。SNSで飲んでいる投稿を見ると、「私も飲んでみたい!」と思いますよね。これは「今しか手に入らない」という希少性の原理が働いている良い例です。

これをお店のコミュニティに応用する際、少し配慮を加えることで、より開かれた印象を与えることができます。

例えば、常連さん限定のイベントを開いたとします。その様子をSNSで共有する際に、「会員限定の楽しいイベントでした!」と内輪の盛り上がりを強調するのではなく、「いつも支えてくださる皆様へ、感謝を込めて。ささやかな感謝祭を開催いたしました。昨晩はお集まりいただきありがとうございました!」といった、感謝を伝えるスタンスで発信。

こうすることで、投稿を見た新規のお客様は「ここは常連さんを大切にする、温かいお店なんだな」と感じ、排他的な印象ではなく、むしろお店への信頼感や好感を抱くきっかけになるかもしれません。ポジティブで健全な感情を育むアプローチです。

ヒント②:「お客様の声」を「みんなの喜び」に変える(無印良品の例)

無印良品では、お客様からの「こんな商品が欲しい」という声を商品開発に活かす「IDEA PARK」というオンラインコミュニティを運営しています 。これは、お客様を単なる「買い手」ではなく、お店を一緒につくる「仲間」として巻き込む試みです。

実際に、年間数千件ものリクエストが集まり、廃盤になった商品の再販や、顧客の意外な使い方からヒントを得た商品改良など、数多くの商品化に繋がっています 。お客様からの感謝や喜びの声(返報性の原理)が新しい商品を生み、それがまた別のお客様の喜びにつながる。このポジティブな循環は、お店とお客様の間に強い信頼関係を築くだけでなく、新規のお客様にとっても「ここは私たちの声を大切にしてくれるお店なんだ」という安心感(社会的証明)を与えることになります。

感覚だけに頼らない、データという道しるべ

とはいえ、感覚だけで進めるのは効果的ではないことも。コミュニティ施策がうまくいっているか、特に「新規のお客様を遠ざけていないか」を客観的に判断するために、データという道しるべを活用するのも一つの手です。

例えば、以下のような問いを立ててみることをおすすめします。

  • UGC(お客様発信コンテンツ)は増えているか?
    お店のタグ付きの投稿など、お客様が自発的に外へ向けて発信してくれるコンテンツの数を見ることで、コミュニティの「外向きの熱量」を測ることができます。
  • 新規フォロワーはどこから来ているか?
    SNSの分析機能を使えば、コミュニティメンバーの投稿をきっかけに、新しくお店をフォローしてくれた人がいるか、といった流入経路を分析できる場合があります。
  • コミュニティメンバーは、お店の成長に貢献してくれているか?
    少し専門的になりますが、コミュニティメンバーとそうでないお客様のLTV(顧客生涯価値:一人の顧客が生涯にわたってお店にもたらす利益)を比較してみるのも有効です。メンバーのLTVが高ければ、コミュニティが優良顧客の育成に繋がっている証拠と言えるでしょう。

まずはここから!今日からできるアクションプラン

  • お店を一番愛してくれている常連さん、トップ10をリストアップしてみる
    「なぜその方はお店を好きでいてくれるのか?」を、過去の会話やクチコミから思い出してみましょう。これは顧客データであり、お店の今後にも活きる大切な指標になります。
  • トップ10の方々だけを招待する、小さな特別イベントを企画してみる
    「いつもありがとうございます。皆様に新メニューの感想を一番に聞きたくて」と、「特別」だと感じる理由を添えてお声掛けすると自然であり、お店のことを理解してくれている皆様だからこその意見を伺えるきっかけになります。

Fuyasuは分析もお手伝いしています

お客様同士のファンコミュニティを作る第一歩は、「誰がファンなのか」そして「ファンの皆さんはお店のどこが好きなのか」を正確に知ることです。日々の営業の忙しさ、要員管理などで分析に時間がかけれないお店でも、Fuyasuのクチコミ分析サービスは、ここぞというときにスポットでご依頼いただけるので、強力な武器としてお店の運営を支えます。

さらに、Fuyasuを使って集まったたくさんの「背景・感情が整理された」クチコミを分析すれば、お店を熱心に応援してくれるお客様の姿や、彼らが愛してやまないお店の魅力がくっきりと見えてきます。そのデータこそが、開かれたコミュニティ作りに役立ちます。

随時無料相談を受付しています。
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